理科教育(小)理論研修会 終了

テーマ 「化学分野の実験の進め方について」
日 時 平成26年5月20日(火)
会 場 北海道立教育研究所 附属理科センター
講 師 伊 藤 崇 由 氏
 
(北海道立教育研究所附属理科教育センター研究研修主事)
参加者 約35名
研修会

ようす
   
    
 道立教育研究所附属理科教育センターの伊藤崇由氏を講師に迎え、今年度は、化学分野の「粒子の存在と保存性」に焦点を当てた内容で学年ごとに実験を行い、いろいろなアイディアや注意すること、ヒントなどを教えていただきました。
 
 3年生は「形と重さ」の実験を行い、粘土の形を変えたときの重さの違いを比べました。参加者は、子どもになったつもりで、チャック付きビニル袋に入った粘土の形をいろいろと変え、自動上皿はかりで確かめました。粘土が袋の中に入っているので、爪や手について粘土が少なくなり軽くなることもないし、手が汚れずに実験を行えることなど、袋の良さを実感しました。
 4年生は「水と空気の性質」の実験で、注射器に空気や水を入れ、ピストンを押した時の手ごたえや体積の変化を観察しました。また、注射器の中に発泡スチロール片を入れ、ピストンを押した時の発泡スチロール片の変化を観察することにより、空気の体積の変化を実感できることがわかりました。
 5年生は「溶けたものの体積と重さ」の実験でした。食塩を水にとかした時に水の量が増えたことが目に見えてわかるように試験管を使うことや、食塩を入れる時にこぼさないために小さい口の容器に食塩を入れるなど、細かく実験の道具についても教えていただきました。 
 6年生は「塩酸にアルミホイルを入れて、どのように変化するか調べる」実験を行いました。今まで授業でこの実験を行うと、なかなか反応せず、塩酸の濃度を高くしたり、量を多くしたりといろいろと苦労があったかと思いますが、実は45度ぐらいの温度にすることによって速く反応することを教えていただきました。
 目に見えない粒子の存在については、私たち大人は当たり前にわかっていても、子どもたちにとってはとても難しいことです。だからこそ、授業でイメージ図をかかせたり、変化が目に見えるような工夫された実験を行ったりする必要があると今回の実技研修会で実感しました。