石狩教育研修センターは、札幌市を除く石狩管内7市町村の教職員の研修と教育に関する調査研究等の一層の充実を図るために、昭和50年に設立されました。40有余年にわたり、「石狩管内の子どもたちによりよい教育を」という情熱と教職員の飽くなき向上心に支えられ、今日に至っています。
 昨年3月末に小学校・中学校学習指導要領が改正・告示され、今年度より移行期が始まります。今学習指導要領では、知識の理解の質をさらに高め、確かな学力を育成するカリキュラム・マネジメントの導入や、主体的・対話的で深い学びを目指す授業改善の重視を標榜しています。これまでの教育実践の蓄積を基に、子どもたちの実態や教科の学習内容等に応じた指導の工夫改善を図ることが大切です。
 また、小学校道徳の教科化や小学校英語の先行実施に伴い、指導方法や評価の仕方、時数の確保など、学校や子どもたちの実態に合わせた創意工夫が求められています。
 今後、現場での実践を深めるにしたがい、たくさんの疑問や方向性の確認が出てくるものと考えます。
 そのため、当センターにおいては、「学び合い 高め合う 管内研修・研究の拠点として」の目標の下、その実現に向けて、①教職員の資質・能力の向上に向けた研修事業、②今日的な教育課題の調査研究を推進し、管内研究をリードする調査研究事業、③教育情報の収集・管理・提供を行うカリキュラムセンター事業を3つの柱として事業を推進して参ります。
 特に、本年度は、研修事業として、「主体的・対話的で深い学びのあり方講座」や「小学校外国語講座」を実施いたします。調査研究事業では、学習指導改善に関する研究推進のサポートいたします。また、「石狩管内中学校教育課程(道徳科編)」「石狩管内小中学校教育課程基底編」を作成し、管内各小学校へ提供して参ります。
 本年度も、各市町村教育委員会をはじめ、関係機関と連携して事業を進めて参りたいと考えております。「石狩の子どもたちによりよい教育を」という願いの下、当センターの各種取組が管内教育の一層の充実と教職員の指導力・実践力の向上に寄与することを願っております。

  平成30年4月
        石狩教育研修センター 所長 田 井 博 昭